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ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

イチローがこの1年を振り返る。「相手投手のこころの内が良く見えた」。

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1950年代、読売巨人軍打撃の神様と呼ばれた4番打者、川上哲治氏の有名な言葉に「打つ瞬間ボールが止まって見える」というのがある。偉大な成績を残したバッターの言辞であれば何となく実しやかに肯かされてしまう名言である。MLB3000本安打を達成した記念すべき今年のシーズン終了の際に、日本人記者からインタビューを受けたイチローの言葉にこの川上氏の名言に似た答えを見つけた。今シーズンで一番印象に残ったことは?という記者の質問にイチローはこう答えたのである。「相手ピッチャーが嫌がっているのが見える瞬間が多かった。バッターとピッチャーの関係は面白いもので、自分が弱っている時は相手ピッチャーにそれを見透かされてしまう。こっちが自信にあふれていると、それが相手にも伝わる。今シーズンは相手ピッチャーの心の内のようなものが見えたことがたくさんあった。」打撃の天才と呼ばれるプレイヤーは、凡人には見えないものが見えてしまう、川上氏もそうだしイチローもそうである。偉大な記録の積み重ねとは裏腹に身体能力は年々衰えてゆくのはいかんともしがたい現実。しかし天性のカンと弛まぬ努力から生み出されるバットコントロールの巧みさに加えて、年齢とともに身に付いた相手ピッチャーの心の内を読み取る視覚で、さらなる高みを目指してゆく。「相手ピッチャーの心の内が見える」ようになった天才イチローは、いよいよ「打撃の神様」のステージに到達した感がある。来シーズンへの期待大である。