今週、総務省から発表された3年後のテレビ・ネット同時配信のニュースは、テレビの世界を大きく変えてしまうビッグニュースだ。テレビの映像が電波を使わずにインターネットで受像できるわけだから、テレビの電波を送りだしているスカイツリーは必要が無くなることになる。大げさに聞こえるかもしれないが、誰もがTVアンテナを立てたりケーブルテレビに加入したりする必要が無くなる訳だから確実に電波塔からテレビ映像を受信する数は減少してゆく。曾てカセットテープがあっという間にCDに切り替わったようにテレビ受信は早い段階で電波受信からネット受信に切り替わると予想される。となるとスカイツリーのテレビ電波発信の役目は終わり単なる観光名所になってしまうというわけだ。また、スマホやパッドで各個人がテレビを受信できるのだから大型のテレビの売り上げは減少してしまい、近い将来には各家庭のリビングから大画面のテレビが消えてしまう日が来るかもしれない。またネット配信なら東京発のテレビを地方でも同じように見れるため、今ある地方のテレビ局が要らなくなるという問題も出てくる。さらには、スマホの画面ではテレビのアプリはYouTubeやHuluなどの動画サイトと同じ画面に並んで表示される。視聴率の高い動画サイトと同じように果たしてひんぱんにテレビアプリを観てもらえるのかという心配もある。ネット配信が始まれば、現在のつまらないテレビ番組を作り続けているテレビ各局は恐らく衰退してゆくに違いない。しかし、スマホ利用者にとってテレビのネット配信は良いことづくめばかりとは言えない。NHKがスマホ利用者から受信料を取ろうと目論んでいるからだ。テレビのネットへの配信の実現までにはいろいろな問題が山積している。3年後に実現した暁には現在のテレビがどう変わっているのか今から楽しみである。