ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

カジノ法案また国会へ。通せない事情の裏に、アノ事件。

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昨年に引き続き、カジノ法案がまた国会で審議を開始した。来年度にはカジノを初めて公営ギャンブルのひとつに位置付けようとする自民党の目論みだが、カジノ認可は昔から出ては消えてゆく不思議な法案だ。その背景にはカジノ=ハイリスクという意識が日本人の頭の中にあるからだ。5年前に大王製紙の会長がマカオのカジノで106億円を失った事件は日本中を驚かせた。古くは代議士の故・浜田幸一氏がラスベガスのバカラ賭博で5億円をすった事件も43年前の当時大きな話題になった。カジノ法案を審議する国会議員達も巨額の損失がうまれる危険のあるカジノの認可には国民の手前、慎重にならざるを得ない。政府としては昨年2000万人の大台を突破した外国からの観光客のさらなる誘客や4年後の東京オリンピックを踏まえたこのタイミングでカジノを何とか合法化したいのだが先行きは不透明なままだ。ちなみに日本人にとってカジノがそれほど魅力のあるギャンブルでは無いことを証明するデータがある。6年前のデータだが世界的に有名なカジノで繁栄する米国ラスベガス・中国マカオのカジノ売り上げは2つの地域を合計しても3兆2000億円、これに対して日本を代表するギャンブルパチンコは19兆4000億円、さらに競馬・競輪・競艇などの公営ギャンブルを併せると合計で30兆円と実にラスベガス・マカオの売上合計の何と10倍近くになるという。こうした数字が示すように世界一のギャンブル大国である日本に遅まきながらカジノは果たして必要なのだろうか。繰り返しカジノ法制化が国会で検討されているが、はっきり言ってローリスクで十分に楽しめるギャンブルが沢山ある日本に、ハイリスクなカジノ賭博を導入するのは文字通り危険な賭けになるだろう。