ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

中国トラの尾を踏んだ金正恩。とうとう暴君の天下も危うくなった。

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金正男氏の毒殺事件について、中国の殆んどのメディアは沈黙を守っているが、唯一中国共産党の国際ニュース専門機関紙「環球時報」のみが事件についての報道を続けている。その中に「この毒殺事件は中国が望む利益とは程遠い、我々が望むのは人類の基本的な正義感だ」という興味深い論評がある。つまり、中国に利益をもたらさない暴君金正恩は中国にとって不要で、いま中国が必要とするのは正義感のある主席だ、と暗に仄めかしている文章なのである。目に余るミサイル発射や毒殺事件への制裁措置として中国は北朝鮮からの石炭輸入停止に踏み切った。北朝鮮にとっては対中国への輸出金額の半分以上を占める石炭輸出が1年間も停止されることは極めて深刻な事態である。この制裁に対して北朝鮮の新聞「朝鮮中央通信」が「対外貿易を完全に遮断する非人道的な措置」だと批判したのを受けて中国の「環球時報」は即座に「北朝鮮がこれだけ激しく中国を批判したのは初めてで、中朝関係にとってこれはひとつの事件だ」と返したのである。これまで米韓という自由主義国家から隔てるためのトリデとして利用してきた北朝鮮という国が、暴君金正恩の登場によって意のままにならなくなったことを中国側は「事件」と表現したのだ。いま、中国は金正恩が石炭輸入停止の事態を受けてどう出てくるのかを注意深く見守っている。その出方次第では中国が望む「基本的な正義感」を持つあらたな北朝鮮首席の登場をクーデターによって実現させようと動き始めることだろう。中国が課した石炭輸入停止はいま暴君金正恩の運命を左右する重要な「踏み絵」である。