ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

キム・ハンソル氏のYouTube動画、誰に、何を、訴えたかったのか。

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マレーシアの空港で毒殺された金正男氏の長男キム・ハンソル氏の生存を確認できる映像が、脱北者支援団体の手によって今日YouTubeに投稿されたことが明らかになった。父親の暗殺後23日経ってからのビデオメッセージだ。この動画の中で数日前に父親が殺害されたと語っているので撮影したのは2月18日前後であり、この中で自分が今母と妹達と居ると述べているので中国マカオの自宅での撮影と思われる。わずか40秒の映像の中で誰かに感謝する言葉を述べている部分があるがその相手が誰かについての音声は消されている。この動画をYouTubeに投稿した脱北支援団体はこの動画の中で「キム氏の家族が保護を求めてきたため安全な場所へキム一家を移動させた」と説明を加え、さらには今回の緊急な人道支援をサポートしてくれた中国・アメリカ・オランダ・匿名希望の国(韓国?)の計4か国に感謝の意を表したい、とも述べている。なぜ、今この時期に大きな危険に晒されているキム・ハンソル氏の生存動画が流されたのか。第一には北朝鮮の暗殺工作員の手が届かない安全な場所へ4か国の協力で無事に辿り着けたことが理由だろう。さらに金正恩がミサイル4発を発射し、殺害事件のあったマレーシアとは国交断絶の渦中にある。こうした状況下で金正恩がハンソル氏に直接手を下すことは難しいだろうという周囲の判断によって、急きょ「生存証明」を行ったという訳だ。つまりハンソル氏の安否を気遣っている中国北部に脱北した30万人の同胞や韓国国内に居る1万人を超える脱北した同胞への「生存証明」の意味が込められているのだ。暴君金正恩を追放するためのカードとして絶対に生かしておきたい中国の思惑と韓国・中国に居る脱北者達が金正恩政権を転覆させた後のリーダーと目しているキム・ハンソル氏。歴史の転換点にある北朝鮮の次の時代のリーダーキム・ハンソル氏のこれからの動向にいよいよもって目が離せない。