ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

MLBテレビ実況でリスペクトされた上原の投球術、今やメジャーのマエストロ。

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この春から昨年のワールドシリーズを制覇したカブスに移籍した上原浩治投手42歳が開幕から3試合無失点と好調だ。今シーズン登板2試合目で初ホールドを手にした上原について、この試合を実況中継したCSNテレビの解説者が上原を絶賛した。メジャー通算523奪三振に対して四球は通算でたったの67「この数字を比率に直すと8:1になり、この比率はメジャー史上で最高の制球力を示している」とリスペクト解説、さらには「上原は豪速球は投げないけれど、投球モーションがすごく早い、彼のフォーシームはスピン率が高く眩惑的でボールが見えない」と手放しの褒めようだった。そう言えば上原の抜群の制球力で思い出した話がある。2004年のアテネオリンピックの試合前の練習で、上原は捕手を務めた城島選手に「好きな所にミットを構えていて良い」と言い、城島が外角に構えると寸部の狂いもなく上原のフォークがミットに収まる、内角に構えてみても寸部の狂いもなく同じようにミットに収まる、構えたところに狂いなく投げ分けてくる上原の制球力に城島選手は舌を巻いたというエピソードだ。CSNのテレビ解説者が言うとおり上原は豪速球投手では決して無い。しかしながらテイクバックがコンパクトで腕の振りがシャープなため球の出所が見えにくい、さらにスピンの利いたボールが手元へきてぐんと伸びる、メジャーでは決して速くない140キロのボールを、上原はこうしたテクニックを使って奪三振の山を築ける「魔球」へと変えてしまっているというわけだ。これから先、どこまでメジャーのバッターをきりきり舞いさせ続けられるのか、いまやメジャー球界のマエストロ(巨匠)となった42歳上原投手の「魔球」から今シーズンも目が離せない。