アメリカが世界の機密情報を集めているNSA国家安全保障局やCIA中央情報局の元職員であったエドワード・スノーデン氏が機密情報を違法な手口で収集しつづけるNSAのスパイ活動を暴いた機密文書を世界に向けて公開し大騒ぎになってからすでに4年が経過した。スノーデン氏が持ち出した機密文書がいま少しづつ公開されつつある中で日本についての情報も次々に暴露されてきている。日本の大使館への盗聴や日本の捕鯨を中止させるための盗聴、スパイ活動の資金を日本政府に提供させていた事実、そしてなによりもアメリカが同盟国の日本をスパイ活動の対象国としていた事実、またその収集した日本の機密情報をファイブアイズ(英・豪・加・ニュージランド)5カ国に流していた事実。ちなみにアメリカの機密情報の共有国にはランク付けがありファイブアイズの下にナインアイズ(敗戦国ドイツも含む9か国)がありスパイ活動の費用を負担させておきながら敗戦国日本への情報提供ランクはそれ以下の「その他の国々」に位置づけされているというのだから情けない限りである。安倍首相は「アメリカと日本は共にある」と悦に入っているが、その実、アメリカのスパイ活動の対象国であり、諜報活動の資金提供を強要され、機密情報を優先的に提供をしなくても良い国としてランク付けされている事実をどう思っているのだろうか。世紀の機密暴露と言われるスノーデン氏の告発で我々が十分にわかったのは、世界のスパイ活動合戦の中で日本だけが「裸の王様」状態で取り残されているという情けない国家の姿ということでは無かろうか。