ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

錦織圭はラケットを壊して「何か」をつかんだようだ。全仏8強入り。

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全仏オープンの3回戦・4回戦を苦しみながら乗り越え、錦織圭がついに2年振りに8強入りを果たした。テニスファンの多くは「今度こそグランドスラム制覇か」「いやまた例によって負ける」と期待と不安が錯綜する日々にあるだろうが、今回の錦織の勝利の後を振り返ってみると「ひょっとすると」という期待感を何となく抱かせられる「あるもの」を感じないだろうか。というのも、「雨が降ってくれなかったら100%負けていた」と本人も語ったように3回戦では、雨を挟んで2日がかりの死闘を展開、1日目第3セットで苦境に陥った際に、あろうことか自分への苛立ちからかラケットを破壊し大ブーイングを受ける始末だった。ここで雨が降って翌日に試合が持ち越され何とか勝利をモノにできたのだが、多くの批判を呼んだラケット破壊事件、実は2月のリオ・オープンでも世界ランク76位の選手と対戦した際に第1セット終了時点で錦織はラケットを破壊している、この試合ではストレート負けという惨めな結果だったが今回は違った。ラケット破壊事件を起こしながらも勝利をもぎ取った3回戦の試合を振り返って「雨が降ってくれたのでメンタル的に回復する時間が取れた。気持ちを切り替えて思い切って攻撃的に出来たのが勝因だと思う」と語り、続けて「(雨に助けられた)今日みたいに運を使いながら試合中に修正してゆくのが自分の強み」だと語っている。そして4回戦、難敵に運を使って耐えながら勝利を掴んで、ベスト8へ。技術的にはほぼ甲乙をつけがたい実力の伯仲したベスト8、錦織はラケットを破壊する攻撃性と運を上手に使いながら、念願のグランドスラムを今回の全仏オープンで今度こそ手中に納めて欲しいというのが多くの日本人テニスファンの願いである。