ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

72年前、経済大国ニッポンを予言していた女性ルースベネディクト。

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外国人が日本人をどう見ているか、というテーマのバイブルとされる「菊と刀」の本が発行されたのは日本の敗戦の翌年だった。著者はアメリカの文化人類学者ルースベネディクト女史である。彼女は日本を一度も訪れた事が無いのにその冷静な日本人分析力は70年以上が経過した現在でもなお色褪せない「的を射た」内容であることに驚かされる。「(敗戦によって)日本人はこれから長くて苦しい道のりを歩まねばならない。しかし、再軍備を国家予算に計上しないとすれば国民の生活水準を引き上げることができるだろう。(日本が)向う10年の間軍備をせずに済ませるなら軍事力を整える国に対して有利な立場に立てる。というのも富を用いて健全で豊かな経済を建設できるからである」戦後の平和憲法のもとで再軍備を放棄した日本に対して何と冷静な未来についての分析力と予言であろうか。ルースベネディクトが予言したとおりに軍事力にお金を使わない日本は戦後わづか22年で世界で経済力がアメリカに次ぐナンバー2の国にまで成長できたのである。当時の戦争の焼け跡だけが広がる景色の中で10年~20年後の繁栄する日本の姿を想像できた日本人は1人もいなかったはずだ。なのに、遥か遠いアメリカの地にあって、一度も訪れた事の無い国なのに72年前にこれだけの分析力と日本の繁栄する未来の姿の予言を的確に行ったアメリカ人女性ルースベネディクトには、まったくもって脱帽せざるを得ないだろう。