ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

山中慎介のタオル投入批判、トレーナーには「山中の老い」が見えた。

 

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世界バンタム級の13度目の王座防衛戦で遂に4回TKO負けで王座から陥落した34歳の山中慎介。1回のゴングが鳴り向かい合った瞬間「(挑戦者は)たいしたことは無いと思った。一発のパンチ力も感じなかったし闘いやすいと思った」と山中、一方の挑戦者22歳のネリは「山中のジャブは強かった。左のストレートを何発ももらい調子を崩したが俺の回復は早かった」と試合後に語っている。一見ほぼ互角の戦いだったのに4回に大和トレーナーが投げ込んだタオルが早すぎたのではと試合後大きな批判を呼んだのだ。あそこで何故トレーナーはタオルを投げ込んだのか?それははっきりと山中選手の「老い」が見えたからだ。山中は言葉とは裏腹にネリが鋭いステップインで繰り出すスイングするパンチを何度も喰らっていた。つまり挑戦者の鋭いステップインを何度も見切れていなかったという事だ。さらには勝負に勝とうと言う「闘争心」が希薄になっていた。打たれた後にガードが下がり放しでリング下の解説者具志堅氏が思わず「ガードを上げて!」と叫んだ場面があった。挑戦者ネリは4回のTKOシーンを「セコンドが(タオル投入で)止めたのではない。山中が応戦してこなくなったのを見てレフリーが止めたんだ」と語っている。あの4回の場面で応戦する力をすでに失っていた山中。この姿を見て、「ぶざまなKOで終わらせたくない」という大和トレーナーの気持ちがタオルの投入になったのだ。長い間一緒に苦楽を共にしてきた山中選手と大和トレーナー、一番身近にいるからこそ山中慎介の「老いたる姿」をタオルの投入で幕引きしたかったに違いない。