ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

国民栄誉賞の松井とMLB79勝の黒田のメジャーでの評価は逆。

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アメリカのスポーツメディアが今年の始めに行った何でも数字で見るのが好きなメジャーリーグファンのために「歴代日本人メジャーリーガー」のランキングを発表した結果が面白い。これはWARとよばれるもので、打撃・守備・走塁・投球を総合的に評価して「勝利への貢献度」を数値化したものだと言う。当然ランキング1位はイチローでWAR+59.9、第2位は野茂英雄投手がWAR+21.8でここまでは順当と思われたが3位に入ったのはメジャーに7年間在籍して通算79勝の黒田博樹投手だった。そして4位が2008年にワールドシリーズで日本人初のMVPを獲得したヤンキース松井秀喜となっている。日本人の多くはこの3位と4位の評価は逆ではないかと異論を唱えそうだが、アメリカ式のWAR指標では黒田が+21.7松井が+21.3でわずかだが黒田投手の方が勝利への貢献度が高かったと評価された。松井選手はメジャーに10年間在籍し通算でホームラン185本、打率2割8分という成績を残し、引退後には国民栄誉賞まで受賞しているのだが、メジャーでの勝利への貢献度では松井選手が黒田投手にわずかながら負ける結果となっている。黒田投手は7年間在籍の内、5年間2ケタ勝利を挙げ200イニング以上の登板回数のシーズンが3年間もあった点が勝利への貢献度の高さとして評価されたのだ。それに反して松井選手は骨折によって休養期間が長期に渡った点がWARの指標によるとマイナス評価となったのだと思われる。大きな怪我もせず地道にひたすら黙々と投げ続けた男「黒田博樹」も松井秀喜と同様に国民栄誉賞に値するのではないのか?アメリカにおけるWARのこの指数を観ながらふとそう思った次第である。