ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

対戦相手が逃げまわる井上尚弥のパンチはなぜ強烈なのか。

f:id:gunjix:20180101191101j:plain

年末のタイトルマッチで7度目の防衛戦を3回TKOで勝利した井上尚弥。試合後のインタビューで「(今回の挑戦者が)試合を受けてくれたことに感謝している。自分では全然モノ足りない思いがある。来年はバンタム級に行きたい」とスーパーフライ級を卒業し3階級制覇を狙う事を宣言した。というのも井上のパンチが強過ぎるあまり最近ではマッチメークに苦しんでいるからだ。対戦候補の選手が逃げ回る井上尚弥のパンチ力とはどれだけのモノなのか。それを示す興味深いエピソードがある。同じ昨年末に行われたWBAIBFライトフライ級統一王者決定戦で見事統一チャンピオンになった田口良一選手が今から5年前プロ入りして6年目の頃に7つ年下の高校生だった井上尚弥とスパーリングを行い2度のダウンを奪われて負けてしまったのだ。田口選手はあまりの悔しさに井上選手がプロになった後に自ら希望して再選したがやはり勝つことは出来なかった。世界チャンプにまでなった田口選手をも圧倒するそのパンチ力、井上は握力・瞬発力・体の柔軟性では一般人と変わらない数値なのに「体幹筋」が人並外れて強いと言う。強い筋肉に覆われた体幹から繰り出される強烈なパンチ力に対戦相手が怖れを成すという訳だ。しかしジムの大橋会長はそれだけではないと言う「ステップを踏んで紙一重で相手のパンチをかわす技術、見る前に感覚で相手の手筋を読んでいる。よけながらパンチも打てるハイレベルなディフェンス。日本が生んだ最高傑作のボクサーです」と語っている。まだ24歳の日本が誇れる天才ボクサー井上尚弥。結婚で有頂天になり28歳で引退表明した井岡選手を大きく超えるボクサーに育つことは間違いないだろう。