ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

宇多田ヒカルの「エターナリー」。作曲したのは喜劇王チャップリン。

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不世出の喜劇王チャールズ・チャップリンがアメリカから国外追放される直前に作った映画「ライムライト」。この作品の主題歌として知られる「エターナリ―」。宇多田ヒカルや森山良子など日本の多くのアーティストがカバーしてきた名曲だ。その抒情性豊かな音楽は喜劇王チャップリン自らが作曲したことでつとに有名だ。哀愁を帯びながらどこか気品が漂うその美しいメロディラインは、多くの日本人の心を捉えて離さない。チャップリンは映画の中でハーモニカ、チェロ、ヴァイオリン、ピアノを巧みに演奏するシーンが多いが彼の伝記を読むと「チャップリンは譜面の読み書きは出来なかった」とされている。しかしチャップリンは子供の頃からの音楽家になる夢を捨てきれずに喜劇俳優になった後に音楽会社まで設立している。彼の作曲手法は、思いついたメロディーを口ずさんだりピアノで弾いてみたりしたものを専属アレンジャーが写譜する形で作曲していたと言われている。チャップリン作品の代表曲とされているのが映画ライムライトの主題歌「エターナリ―」と映画モダンタイムスの「スマイル」であろう。作曲してから半世紀以上いまだに色褪せないチャップリンの上質なメロディーを奏でる名曲の秘密は、誰にでもわかりやすい同じフレーズを反復するリフレインという方法でクラシック音楽で良く用いられる作曲手法に似ていると言う。そう言えば彼がハリウッドで過ごした時代にストラヴィンスキーシェーンベルクなど世界一流のクラシック音楽家達との交流が深かったことも影響しているのかも知れない。チャップリンの残したこれらの作曲は、まさに「エターナリ―」=永遠に人々の心に残りつづけるに違いない。