ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

「喝」を入れ続けている張本氏に「喝」を教えたのはミスター長嶋。

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野球界ばかりでは無くスポーツ全般の有名選手たちにまで「喝」を入れ続けている辛口の野球評論家で知られる張本勲氏。彼の野球界での輝かしい足跡を知らない若い世代のスポーツファンからは「何様のつもりだ」と憤る声も大きいようだ。張本氏が現役時代に残した9年連続で打率3割、16シーズン打撃3割そしてプロ野球記録で唯一の3,000本安打、500本塁打300盗塁という輝かしい足跡はまさにプロ野球界のレジェンドと呼ぶにふさわしい。その張本氏が35歳で長嶋茂雄氏が監督だった巨人軍時代にランナー3塁でバントのサインを見落とした事があった。張本氏曰く「バントのサイン?見ませんよ(サインが)出ると思わないから。私何十年もやってるけどバントやったことないんだから。スクイズってものは打てない人がやるもんだから」そう思ってサインの見落としを謝りもしなかった張本氏の態度に長嶋監督が腹を立て試合後に「座れ!」と一喝されたあとに平手打ちを喰らったのだと言う。「あの場面でどうしても1点が欲しいのだ。何で監督の指示に従わないんだ。お前が将来指導者になったらこの気持ちはわかるはずだ」と平手打ちした後にそう熱く説いた長嶋監督を見て「この人は野球に対して純粋だ」と肌で感じ長嶋監督に以後の忠誠を誓ったというエピソードだ。「喝」を入れるという行為はスポーツ選手にとってはまさに慢心した精神を覚醒させる刺激となる。現在スポーツ選手に「喝」を入れ続けている張本勲氏の若い頃の傲慢さに最初の「喝」を入れた長嶋巨人軍監督はまさに「ミスター」と呼ばれるにふさわしい名将であったと言えるだろう。