ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

あの場面で、大谷翔平は今季メジャー最速スピードの1球をナゼ投じたのか。

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大谷投手が5月最後の登板となったタイガース戦。2度の降雨中断で5回裏までしか投げなかったが、要所々を締めるピッチングで相手打線を1点だけに抑え込む好投を見せた。最後に投げた5回のマウンドでは2アウトでランナー2・3塁を背負った最大のピンチの場面で相手の強打者カンデラリオを迎えた。この場面で大谷は今季メジャー最速記録となった時速162.7kmのストレートでカンデラリオをボテボテのピッチャーゴロに仕留めてみせた。試合後のインタビューで大谷選手は「今日は真っすぐは良くなかったんですが、あの(ピンチの)場面は真っすぐしか無いのかなと。フォークも打たれてましたし(球が)浮いていたので最終的に何を投げるかと思った時にやっぱり真っすぐの方が(打ち取れる)確率が高いと思った。しっかり投げきれれば良いんじゃないかと思って投げました」と語っている。大谷選手が言う「しっかり投げきる」という強い意志で投げたストレートが今シーズンのメジャー投手最速記録を生んだのだ。大谷選手は5月は4試合に登板しているがいずれの試合でも失点が1〜2点台と4月の登板に比べてはるかに失点が少なくなっている。ピンチで向かい合った打者に対してどんな球を投げれば打ち取れるかの「判断力」をメジャーでの経験で培った大谷投手。大谷投手が降雨中断で止む無くマウンドを下りたあとに継投した2人の投手が大量失点でゲームを壊してしまった場面を見て、大谷選手が語ったピンチの際の投手の「判断力」で大量失点は防げるものなのだという事を十分に理解できた試合だった。