ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

「オウンゴール射殺事件」再発か。おびえきるハンド即退場のサンチェス選手。

 

W杯グループリーグ初戦で、日本と対戦したコロンビアのMFカルロス・サンチェス選手が試合開始わずか3分でハンド即退場となってしまった。1人減った10人で残り時間を闘ったコロンビアは試合前の予想を覆し、格下のはずの日本に負けを喫してしまった。歓喜する日本とは対象的に本国コロンビアのマスコミは、サンチェス選手の退場で数的不利になったことを「コロンビアはハラキリをした」と報道した。ハラキリとは何と物騒なと思うが、コロンビアのサッカーファンの「勝負心」は日本人には想像もつかないものがある。事実、24年前の1994年アメリカで開催されたW杯に出場したコロンビアの選手が「オウンゴール」してグループリーグを敗退すると本国に帰った途端にサッカーファンによって射殺されるという事件が起こったのだ。「エスコバルの悲劇」として今でも語り継がれる話だが事件の顛末はこうだった。グループリーグを敗退後、殆どの選手は自国民の激しい非難や報復を怖れて帰国をためらい、ほとぼりが冷めるまでアメリカに留まろうとした。しかし、チームのキャプテンでもあったエスコバル選手は「自分はあのオウンゴールについて本国のファンに説明する義務がある」とたった一人で意を決して帰国したのだ。しかし帰国してすぐの7月2日の深夜、友人と行ったバーを出た所で狂信的なファンによって銃殺されてしまったのだ。犯人は銃撃の前にエスコバル選手に向かって「Gracias por el auto gol」(オウンゴールありがとよ)と叫びながら12発の銃弾を打ち込んだという。日本人には考えられないサッカーに対する狂信的なコロンビアの国民感情、すでにツィツターにサンチェス選手の「殺害予告」が書き込まれ現地の警察が現在捜査中というニュースも届いている。サンチェス選手が「ハンドありがとよ」と銃弾を浴びるのを防ぐために、何としてでもコロンビアはグループリーグ突破が必要になったと言えるだろう。